ケンサキイカ（アカイカ）のエサ巻きスッテ

アカイカ釣りは神津島で1番人気のある釣りです。ほかの釣りはやらないけど、イカ釣りだけはするという人も少なくありません。

一番の理由は美味しいからだと思います。神津の人はイセエビよりもアカイカをもらう方がうれしいという人がほとんどです。

特別なテクニックがなくても釣れることは釣れますが、どうやって釣果を伸ばすかはその人の努力や工夫次第です。

　目次

　１　竿・リール

　２　電気ウキ

　３　ケミホタル

　４　エサ巻きスッテ

　５　そのほか必要なもの

　６　エサ

　７　釣り方

　８　イカ釣りをするときの注意

　９　知ってると得？イカが釣れている証拠

竿は仕掛けの電気ウキが重たいので、少し硬めのものがいいです。磯竿なら4号くらいがいいと思います。

3号と4号を使っていますが、4号の方が使いやすいです。

長さは大体みんな5m前後を使っています。短くても使えますが、基本タモやギャフは使わずに抜き上げるので、3メートル以上はあった方が使いやすい思います。

リールは魚のように強い引きがあるわけではないのでなんでも大丈夫です。ケンサキイカを巻けないリールはおそらくありません。

電気ウキは単三電池を1本入れるタイプのウキが多く使われています。電池2本のウキもありますが重すぎます。

光の色は、白色発光、赤色発光、緑色発光と3種類ありますが、白色はまぶしすぎて使いづらいという意見が多いですし、私もそう思います。神津島では赤か緑がよく使われています。テープを巻くなどして明るさを調整すると、さらに釣りがしやすくなるかもしれません。

ウキとセットで必要な道具です。

ウキとエギの間に付けます。イカは掛かった時、エサを抱いて水平方向に引っ張ることがあります。その場合ウキが沈まないので、電気ウキだけでは当たりがわからないことがあります。そのまま放っておくといずれエギを離してしまうので、せっかくかかったイカを逃してしまいます。

ケミホタルが付いていれば、電気ウキと海中のケミホタルの位置が変わるので、水平方向に引いたときも掛かっていることがわかります。サイズはミニかレギュラーで十分です。パキッと折るタイプは使い捨てなのでシーズン中何度も使うなら電ケミがおすすめです。繰り返し使えるので釣行ごとに付け替える手間がかからないし安上がりです。

形はエギに似ていますが、エサを乗せるため背中が平らになっていて、エサを固定するための針金が付いています。

何種類か試して比べてみたので使用感も紹介します。

私が使っているのはこれです。ヨーヅリのエビスッテが一番使われています。地元の漁協でも売っているのはこのエギです。

これも結構釣れます。ほとんどの人がエビスッテなので、ほかの人と釣果に差をつけられるかもしれないと思って、これとエビスッテの2本で竿を出しています。

エギが二つ付いている仕掛け。釣れる時間帯は短いので一度に2匹釣ろうと欲張って買いましたが、ライントラブルが多くて使いにくいです。上手な人なら使いこなせるのかもしれませんがおすすめしません。

ヘッドライト。イカは夜釣りで真っ暗なのでライトが必需品です。両手が使えるヘッドライトが便利です。

スッテに巻くエサは、サメかウツボを使っている人が多いですが、魚の身なら何でも釣れます。鳥のささみでも釣れるようです。

フグにつつかれることがあるので、すぐボロボロにならないサメの身がよく使われていますが、誰でも手に入るわけではないので手に入らない人はウツボの身や島の釣具屋さんに売っているキビナゴを使っています。

キビナゴがよく釣れるという人もいますが、身持ちは明らかに悪いです。フグがいるとすぐになくなってしまい、巻き直すのに手間がかかるので、釣れている時間帯にエサがなくなると痛いタイムロスになります。

ほかに自分で釣った魚も餌になります。私はさばいたときに余った皮を使っています。

エギのバランスが崩れないように、薄く、エギの上にピッタリ乗る形に切って付けると良いそうです。

普段は深場に生息していますが、4月から7月の産卵期になると浅瀬に回遊してくるので、桟橋から釣ることができます。時期は年によって多少前後しますが、大きくずれることはありません。他の時期には釣れません。

仕掛けは電気ウキにケミホタル、エサ巻きスッテと呼ばれるエギに魚の身をくくり付けて、日暮れとともに仕掛けを投入してイカが掛かるのを待ちます。日暮れ前に投入するとフグのエサになります。

アタリはウキとケミホタルの位置で判断します。ウキが沈めばわかりますが、仕掛けを水平に引っ張られてウキが沈まないこともあるので、ケミホタルがないとわかりません。

ケミホタルを付けていても気が付かなくて、親切な隣の釣り人が教えてくれたことがあります。慣れないと意外と難しいです。

仕掛けは潮に流されて少しずつ動きます。隣で釣りをしている人の迷惑にならないように、流されたら早めに回収して潮上に投げ直しましょう。

ほとんどの人が竿を2本出します。1本は足元、桟橋から5mくらいの場所に落として、もう1本は遠投することが多いです。

イカが釣れている時期は桟橋が非常に混雑します。夕方になると車が集まってきて隙間がないくらい人が並びます。

桟橋が自分の場所だと思っている人が何人かいて、先に行って場所を取っていると大人とは思えないような嫌がらせをされることがあります。

そういうことがあるとせっかく釣りに来たのにイライラすることになるので、慣れていない人はいいポイントじゃなくても近くに人がいない場所で釣りをすることをおすすめします。

21時くらいになるとほとんどの人は帰ります。

イカ釣りをする人は釣れていても教えてくれないので、イカが釣れている情報はほとんど出回りません。

教えない理由は、混むのが嫌だから、ほかの人に釣られたくないからという理由だそう。

自分で釣れているか確かめる方法として、桟橋に付いているスミを確認する方法があります。

イカは釣り上げるとスミを吐くので、雨が降ったりしない限りしばらく残ります。写真のように桟橋にスミが付いていたら、近日中にその場所でイカが釣れた証拠です。量もわかります。

なので日中にチェックして夜に釣りに行ってもいいと思います。

また夕方17時くらいから桟橋に車が並びだしたらだいたい釣れている証拠です。釣れているときは人が集まり、釣れていないときはいなくなります。

ただし、桟橋にスミがつかないように、釣れたイカを直接バケツに入れる人や、きれいに流して帰る人もいるそうです。