神津島で暮らしたい


島で暮らしたいと考えている方に、少しでも価値のある情報を提供したいと思います。

神津島生活のメリット

1 自然が豊か

豊かな自然に囲まれた環境で生活できます。海や山や星や夕日など、毎日素晴らしい景色に囲まれて過ごすことができます。休日は海水浴、釣り、ダイビング、山登りなど、自然相手にいろいろな遊びが楽しめます。

 

2 通勤時間が短い

小さい島なので通勤時間はほとんどありません。島内の通勤は車か徒歩で5分から10分くらいです。満員電車に乗らなくていいのも嬉しいところです。

 

3 生活費が安い

家賃、外食費などは都内の生活に比べて激減します。物価は多少高いですが、1人暮らしなら月10万円程度の収入があれば十分に生活できます。

 

4 新鮮な食材が手に入る

海産物や野菜など、都内では手に入らないような新鮮な食材が手に入ります。

 

5 治安が良い

島民はほとんどが顔見知りのためか、あまり犯罪が起こりません。

 

1番のメリットは自分の時間が多く持てることだと思います。趣味がある人は趣味の時間を多く取れますし、家族がいる人は家族と過ごす時間を多く取れます。

 

しばらく神津島で過ごしていますが、都内のように徹夜で仕事、休日も仕事で休めないというような職場を見たことがありません。毎日18:00には仕事を終えて、帰路につく職場がほとんどだと思います。


神津島生活のデメリット

1 冬は季節風(西風)が吹く

速20m/sくらいの風が毎日のように吹きます。晴れていても外に出るのが辛くなります。

 

2 安定した交通手段がない

島外と島内をつなぐ交通手段は「船」か「飛行機」なので、荒天になると孤立無援になります。

 

3 仕事とプライベートが切り離せない

長く住むと島内ほとんどの人が顔見知りになるので、どこで何をしていても誰かに見られています。

 

4 うわさ話が多い

うわさ話をしたい人が都内と比べると圧倒的に多いです。話を盛るのは当たり前で、ガセネタも多いです。これが嫌で島から出たいと言っている人もいます。

 

5 島全体が保守的で閉鎖的

島全体がとても保守的で、閉鎖的です。新しいことはせず、今までどおり安穏と暮らしたい人が多いので、新しく何かしたいと思う人や外から来る人は目の敵になります。

 

1番のデメリットは、島民とよそ者の人間関係です。島民同士は生まれたときからの繋がりがあるので、よそ者がその輪に入り込むのは容易なことではありません。よそ者は一生よそ者で、あることないこと噂にされます。

 

その扱いに耐え、孤独に耐えられる精神力を持ち合わせていないと長く生活することは難しいかもしれません。

暮らしの情報

光熱水費は都会より高くなる

ガスは都市ガスが通っていないのでプロパンになります。お風呂をガスで沸かすと一人暮らしでも月1万円くらいかかります。ボイラーでお湯を沸かす家もありますが金額は大差ないようです。水道代は上水道、下水道合わせて毎月の基本料金が約3千円、使用量に応じて金額は上がっていきます。

 

消防団がある

島に消防士がいないため、火事が起きたら消防団が火を消します。40歳未満の方はほぼ間違いなく加入することになります。加入していない人も数人いますが、白い目で見られるうえに、火事になっても火を消してもらえない可能性があります。

 

活動は冬季の夜間警戒活動が年に5回くらいあり、20:30~23:30まで村内の見回りをおこないます。

 

また年に1度消防出初式があり、出初式で披露する小型ポンプ操法の隊員に選ばれた人は、出初式前に2週間程度、夜間訓練を行います。定年は現在45歳。定年までに一度は操法隊に選ばれます。訓練手当や退職金があります。

 

テレビ聴視者組合がある

テレビを見るのにお金がかかります。年間15,000円くらい。これも加入は必須です。NHKは別料金です。

 

集金がある

募金や会費など集金があり、集金の方がわざわざ家まで回収に来ます。内容に疑問があっても断れない雰囲気です。

住居情報

住宅は足りていません。不動産屋がないため、家を借りたければ直接交渉するしかなく、神津島につながりがない状態で住宅を見つけるのはほぼ不可能です。

 

空き家は年々増えていますが、「親戚が遊びに来た時に使っている」「修理などいろいろ面倒くさい」「知らない人に貸すのは不安」などの理由から、貸りられる家はほとんどありません。古い住宅が多く、条件の良い家は島民でもなかなか借りられないので、良い住宅が空けば引っ越したいと考えている島民はたくさんいます。家を貸す人も、身内、親戚、身元の分かっている人に貸すほうが安心ということもあり、内々で話を進めてしまい、公に家を貸したいという情報がでることはゼロに等しいです。

 

島外の人が家を借りる方法として現実的なのは、島内で仕事を決めてしまい、職場の人に社宅もしくは借家を用意してもらう。これしかありません。島に知人がいる方は、人脈を使って探してもらうのも良いかと思いますが、島の人でも借家を見つけるのは難しいのが現状です。

 

平成29年4月に神津島村の空き家バンク制度が開始されましたが、登録物件はほとんどありません。やる気がないのかわかりませんが、登録されている物件を見ても、わからないことだらけです。

→ 神津島村役場HP

求人情報

島内の求人は神津TV(神津島自主放送)で放送されています。

神津島は常に売り手市場で、仕事を選ばなければ何かしらあります。採用側は働いてくれる人がいなくて困っている状況ですが、住宅がないことを理由に島外に求人を出しません。島外者を対象にインターネットに掲載される求人はほとんどありません。

 

島内企業の採用方法はほとんどが欠員補充型で、誰かが辞めたらまず島内で求人を出し、応募がなければ、島外に募集をかけることもあるようです。 島外の人は極力採用しようしません。

 

条件の良い仕事などは特に島民同士のコネクションを使われることが多いです。親が子供のためにコネで就職させるとか。都会でも無い話ではありませんが、神津島は特に多いです。求人が出ずに採用が決まっていたり、採用する人は決まっているけど建前上求人は出さないといけないから、気づかれないように狭く募集をかけたりということがよくあります。

 

島内での主な就職先として

・ 神津島村役場

・ やすらぎの里(特別養護老人ホーム)

・ 七島信用組合(神津島支店)

・ 神津島村観光協会

・ 神津島漁業協同組合

・ 社会福祉協議会

・ 神津島村商工会

・ 漁師

などがあります。

 

ホームページに求人が出ている場合があります。

 

平成27年から「地域おこし協力隊」を募集しています。詳しくは村役場ホームページをご覧ください。

引っ越し方法

引越し業者に連絡しても、最初から最後まで引き受けてくれるというところはほとんどありません。

1社だけありましたが、1K一人暮らしの荷物で48万円という見積を出されました。

 

自分でダンボールに詰めて宅急便で送るのが一番安いようです。一箱1,000円強で送れます。ヤマトさんならソファーや冷蔵庫など大きめの荷物を、一つから送るサービスがあります。ワンルーム一人暮らし分の荷物なら3万円程度で送れました。

 

【参考】

以下は私が引っ越してくるときに行った方法ですが、上記の方が安かったようです。

 

島外からの引越しは、3社を利用します。

 

① 現住所から竹芝港まで(引越し業者どこでも)

② 竹芝港から神津島港まで(東海汽船)

③ 神津島港から神津島の住所まで(丸甚運送)

 

竹芝港での業者間の荷物の引渡しは、時間調整等の仲介が必要ですが、その後は何もしなくても住居まで運んでくれます。

 

請求は①②③別々に届きます。

 

費用は、一人暮らし分の荷物で16万円くらいでした。


参考書籍

島の生活の様子が伝わる本を紹介します。

文庫本ですが、現地の写真が多くカラーで掲載されています。

椎名さんが訪れた島の人々との会話の中で、島生活のいいところや悪いところが伝わります。島に住んでいる人間からみても、共感できる部分がたくさんあります。普段本を読まない人も読みやすい内容だと思います。

口コミ・レビュー  ※amazonより一部抜粋

 

購入者

椎名さんの旅行記は、そりゃもちろん椎名さんだからできるのであって自分ではできな

いんですが、それでも「ああ、いいなぁ」と思えるこの感覚が気持ちいいです。

「離島」の、ただそこの空気だけが伝わってくる、そんな本です。

 

購入者

私は離島好きなのですが、、、

興味のある島が満載だったのでとても良かったです。

自然を満喫する様子はもちろんのこと、

島に住んでる人の様子なども伝わってきて。

写真で美しい海も楽しめます。

続編が楽しみです!

田舎暮らしを夢見て移住することは危険だということを教えてくれます。面白い本ではありませんが、的を得ている内容はたくさんあります。「地方の人間は決して都会の人間を尊敬していないし、快くも思っていない」、神津島においても同感です。

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